›2017- 1- 7

火の鳥 4巻

Posted by LSD at 23:59 / Category : BOOK

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2年くらい前に3巻まで読んでいた手塚治虫の「火の鳥」を、また読み始めました。
今日は、4巻。
ヤマト編と宇宙編が収録されてました。

今回だけの感想ではありませんが、とにかくおもしろいですね。
物語がしっかりしてるというか。
まーよくこんなことを思いつくな〜というか。

この歳になって、ようやく徐々に読み始めてる手塚治虫ですが、知らないままにならないでよかったよ。

›2016- 7- 29

エディプスの恋人/筒井康隆

Posted by LSD at 23:59 / Category : BOOK

エディプスの恋人/筒井康隆(Amazon)

ある日、少年の頭上でボールが割れた。音もなく、粉ごなになって。――それが異常の始まりだった。強い“意志”の力に守られた少年の周囲に次々と不思議が起こる。その謎を解明しようとした美しきテレパス七瀬は、いつしか少年と愛しあっていた。初めての恋に我を忘れた七瀬は、やがて自分も、“意志”の力に導かれていることに気づく。全宇宙を支配する母なる“意志”とは何か? 『家族八景』『七瀬ふたたび』につづく美貌のテレパス・火田七瀬シリーズ三部作の完結編。

筒井康隆の七瀬シリーズ三部作の最後を飾る「エディプスの恋人」。
「七瀬ふたたび」のラストで、あーなったはずなのに、何事もなかったかのように物語は始まります。
七瀬の恋物語みたいな感じで進みますが、どうにもなんとなく居心地が悪い。
とか思っていると、後半の怒涛の、地球どころか全宇宙まで広がっていくスケール感。

もはや、この世の仕組み、万物創世の仕組みまで解き明かしてしまうのではないか。
書き過ぎか。
それでも、そんな哲学的な小説でした。
そして、七瀬シリーズを半ば強引に終わらせる、みたいな。
なんなんでしょう、若い頃に読んだ時には、それほど衝撃を感じませんでしたが、筒井康隆の才気あふれる、とはこのことか、みたいな。

ちょっと理屈っぽい感じがしないでもないけど、人は人として生きてくしかないって終わり方が好きです。
にしても、すごすぎるぞ、七瀬三部作。
筒井康隆、すごいです。

›2016- 7- 28

七瀬ふたたび/筒井康隆

Posted by LSD at 23:59 / Category : BOOK

七瀬ふたたび/筒井康隆(Amazon)

生まれながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。その夜汽車の中で、生まれてはじめて同じテレパシーの能力を持った子供ノリオと出会う。その後、次々と異なる超能力の持ち主とめぐり会った七瀬は、彼らと共に、超能力者を抹殺しようとたくらむ暗黒組織と壮絶なバトルを繰り広げる!

筒井康隆の七瀬シリーズ二作目「七瀬ふたたび」です。
三部作の中では、一番、SF色が強いというか、手に汗握る場面が多いというか。
どろどろ感は薄まってます。
ま、人の心のどろどろ感は「家族八景」だけで十分かな。

なもんで、かなり気楽に読めるような気がします。
それでも、超能力者が女性、黒人、子どもという設定がなんともミソな感じ。
迫害された、迫害されがちな立場になりやすい方々。
一方、超能力者を抹殺しようとする暗黒組織といっても、組織についての具体的な描写はほとんどありません。
フツウの人々の集まりなのでしょう。

ということで、やっぱ、この小説のテーマは「マイノリティへの迫害」であると感じます。
テレパスに限らず普遍的な物語。
硬派だけど俗。

そして驚きのラスト。
これはちょっと想像できなかったな〜。
群集心理というのか、ちょっと前の日本でも実際にあったこと。
それを思い起こしました。

いろいろなことを考えさせられ、それでもすごく面白い小説です。
筒井康隆、すごいなー。

›2016- 7- 27

家族八景/筒井康隆

Posted by LSD at 23:59 / Category : BOOK

家族八景/筒井康隆(Amazon)

幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい短編集。

筒井康隆「家族八景」を読みました。
テレパス七瀬を主人公とする三部作の第1作です。
三部作とも、たぶん高校の時に読んだ限り。
ほとんど内容は忘れてました。

これまた衝撃的な小説でした。
「人間心理の深層に容赦なく光を当て」とありますが、まさにその通り。
1975年くらいに発表された小説のようですが、人の心の奥底が題材であることもあってか、まったく古さを感じません。
というか、いま、こういう心をグサグサと突き刺すような小説ってあるのかなー。

SFといえばSFなんでしょう。
にしても、どろどろ感が半端じゃないです。
すべての短編の舞台は、基本的にフツウの一般家庭で生活を営む人々。
その人々の心の奥をグサグサと踏み込み、描き出します。
なんだか頭を掻き毟りたくなるような衝動にかられるような。
一言でいえば、なんて厭らしい、汚らわしいんだ、みたいな。
そんな光景ばかり。

それでも。
多少デフォルメされてるとはいえ、いや、デフォルメされていないかもしれない、これが「人間」なんだよなー。
絶望することはない、主人公の七瀬も苦しみつつも、絶望までは至ってない。
私だったら気が狂いそうな光景ばかりですが、それでも別にいいじゃない、なんとか世界は動いてる。
滅びそうになりつつも、一応、いまのところ、世界は動いてる。
明日になれば、いつものように朝が来る。
なんてことを思わせてくれる小説でした。

ちょっと綺麗に書きすぎたかな。
それでも、このギリギリ感が好きだな〜。
グロテスクで、自己嫌悪に陥ったり世界を否定したくなるような描写が続きますが、ギリギリのところで踏みとどまるみたいな。
これまた、ホントにすごい小説です。

›2016- 7- 26

大いなる助走/筒井康隆

Posted by LSD at 23:59 / Category : BOOK

大いなる助走/筒井康隆(Amazon)

筒井康隆の小説「大いなる助走」を読みました。
高校くらいのときかなー、一度、読んだかと思います。
その時以来、およそ30年ぶり。
斬新です。
高校の時よりも、いまのほうが、なんとなくその凄さが伝わってくるというか。
そんな気がします。

筒井康隆というと、狂気、って表現されてたような。
いまは違うのかな。
その、狂気って言葉がぴったり。
文壇、その周りの有象無象。
デフォルメしてるのか、してないのか、わかりませんが、ともかく狂気が疾走してます。

なんというか、別の言葉で言えば、オルタナティブって気がするな〜。
それでいて、完璧、エンターテイメント。
単純に読んでいて面白い。
読むのがまったく苦痛じゃない。
ちょっと強烈過ぎて、苦痛に感じる人がいるかもしれない、でも、たぶん殆どの人が大丈夫。
そのギリギリ感も素晴らしい。

なにげに、このところ筒井康隆を立て続けに読んでいるのですが、疾走感でいえば、この「大いなる助走」が一番かもな〜。
ドロドロしてるんですが。
いや、ドロドロの極地なんですが。
ともかくすごい小説でした。

›2016- 1- 3

僕だけがいない街 (7)/三部けい

Posted by LSD at 22:18 / Category : BOOK

僕だけがいない街(7) (Amazon)

「僕だけがいない街」の7巻を読みました。
今回は、前回のなんというか、物語の一つのクライマックスの後処理というか、後処理は言葉が悪いな〜。
クライマックスを整理して、前半のお話とのリンクを明らかにてな感じでした。

Amazonの評価では、いまのところ、いまひとつですが、私はけっこう面白いと思ったな〜。
確かに、ちょっと息抜きてな感じもありますが、これからまた違った展開が始まる予感。
いい感じのインターミッションと思います。

そろそろ終盤かな。
次の巻も楽しみです。

›2014- 9- 3

累(1)〜(3)/松浦だるま

Posted by LSD at 21:2 / Category : BOOK

累(1)〜(3)/松浦だるま(Amazon)
二目と見れぬ醜悪な容貌を持つ少女・累。その醜さ故、過酷な道を歩む累に、母が残した一本の口紅。その口紅の力が、虐げられて生きてきた、累の全てを変えていく――。(Amazon)

累という漫画を読みました。
松浦だるま、新人の方のようです。
ぜんぜん知らなかったんですが、おもしろかった。

1巻は、「醜悪な容貌」ってだけで人格から何からすべて否定されるような展開にかなり違和感を覚え、うむーってな印象でした。
現実にはそういう場面も多々あるのかもしれませんが、それを正面から肯定されるようなのはどーかなーってな気分。

が、2巻、3巻と進むにつれ、そのようなことはどうでもよくって、物語の展開に夢中。
かなりぶっ飛んでるストーリーですが、それがおもしろい。
演劇とか舞台についてもっと興味があれば、もっとおもしろく感じられるように思います。
虚構から真実に近づいていく、みたいな。いや、これはかなり大げさか。

ともあれ展開がおもしろくて、次巻以降も楽しみな漫画です。

›2014- 8- 18

僕だけがいない街 (4)/三部けい

Posted by LSD at 20:40 / Category : BOOK

僕だけがいない街 (4)(Amazon)

逮捕された瞬間、悟に【再上映】が起きる! その結果、再度1988年へと舞い戻ることに。今度こそ失敗しない、雛月を救う! 強く誓う悟であったが、戻った先で見たもの…それは同級生・ケンヤの冷たい眼差しで! ?

「僕だけがいない街」の4巻です。
3月くらいにひょんなことから知った漫画、Amazonのセールか何かだったかなー、なんですが、おもしろいです。
サスペンスものになるのかなー。

物語では、【再上映】、リバイバルと読んでる、ふとした拍子にやってくるタイムトラベル?で過去に戻ったり、現代に戻ったり。

3巻が、絶望的な瞬間でのエンディング、それが、今回は再々度だったか、の過去に戻ってからのお話。
今回は、ひとつのエピソードが無事に解決したって感じでしょうか。
そうそう、主人公が、なよなよしてるというか、篭りがちだったっけかな。
そんな主人公が、物語が進むにつれて、成長していくような、そんな感じもあります。

ともかく。
4巻では、ようやく、ひとつの物語が一応のハッピーエンドで完結。たぶん。
これが現代にどう影響するのか。
完結といっても、この時代にもよくわからない点がたくさんあったり。

まだまだ謎はたくさん残ってます。
これらをどう収斂させるのか。
うまいこと、パズルが全部ハマるようなエンディングを期待してるんだけどな。
まだまだ当分先かな。
続きが楽しみな漫画です。
おもしろいよ。

›2014- 8- 17

海街diary 6/吉田秋生

Posted by LSD at 19:0 / Category : BOOK

海街diary 6 四月になれば彼女は(Amazon)

吉田秋生の「海街diary 6」を読みました。
来年の映画化も決まったらしい海街diary。
今回の巻もすごくよかったです。

4月になれば彼女は。
副題ですけど、凝縮されてるな〜。って感じ。
中学生を中心にした物語。
どこにでもあるようなお話をざっくり切り取って、自然に展開するような。
行間というか何というか、間がいいんだよなー。

なんだかんだでもう6巻。
ラストに向かって、ってな雰囲気も漂って。
次巻も楽しみです。

›2014- 5- 17

火の鳥 1 黎明編/手塚治虫

Posted by LSD at 22:52 / Category : BOOK

火の鳥 1 黎明編 (Amazon)

舞台は3世紀の日本。ヤマタイ国の女王・ヒミコは永遠の命を得るためにクマソ国に攻め込み、火の鳥の生血を手に入れるよう命じた。生き残ったクマソの少年・ナギはヤマタイ国の猿田彦の捕虜になり、ヤマタイ国に連れてこられた。しかし、ヤマタイ国は、ニニギに率いられた渡来人の高天原族の攻撃を受けようとしていた。永遠の生命の物語を明日へ―。生と死を巡る壮大な人間ドラマが開幕する。(Amazon)

火の鳥、黎明編を読みました。
ようやく、って感じですが、なにげに私は手塚治虫はほとんど読んだことないんだよなー。
なんでだろって気もしますが、そもそもそれほど本とか読まないしな。

って、火の鳥、です。
名作名作と呼ばれていることは知ってます。
で、たしかに。
これはおもしろい。すばらしいです。
1967年くらいに描かれたもののようですが、絵も古いとは思わないし、なにしろ、内容がぜんぜん古くない。
新しい古いってのは、どうでもいいことかもしれません。
が、描かれていることが、思いっきり普遍だなーと感じます。

邪馬台国とか、卑弥呼とか。
そんな時代のお話ですが、ヒトの考えというか浅はかさというかは現代でもまったく同じ。
そして、なんていうのかな〜、それでも生きていこうとする力も現代とまったく同じ。
根本的なところはまったく変わってなくて、それはそれでいいんだって気になります。

いや、未来は戦争はなくなると思いたいし、願っています。
諦めちゃいけないし。
現代とまったく同じと書いたものの、そうじゃないところもあるはず。
そんなことも思います。

いろんなことを思ったりもしますが、とにかく、物語としておもしろい。
それだけでぜんぜんOKです。
すごいなー。
手塚治虫。
30年くらい前に読んでおけばよかったな。
いや、まだまだこれからだけどね。

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